基準9:社会連携・社会貢献
正課教育と連動した持続的な社会貢献活動
取組み事例
美術・デザインを専門とする大学の資源を有効活用し、デジタル・アーカイブの一般公開のほか、地方自治体との連携による活動や小・中学校での教育支援等の多彩な地域貢献に多くの学生が参画し、大学の学びで培った創造的思考力を生かして活動している。特に、造形構想学部クリエイティブイノベーション学科及び造形構想研究科では、森林資源を活用した産業・人材育成を行う「北海道森町プロジェクト」に正課教育で持続的に取り組み、地域の活性化のみならず、学生の創造的思考力、コミュニケーション能力の向上や成長に大きく寄与していることから、評価できる。
ここがポイント
- 学生が森町に長期滞在し、地域課題の発見やその解決に取り組んだ結果、「森町応援アドバイザー」制度が制定され、そのアドバイザーに任命されるなどの顕著な成果が出ており、地域の活性化に寄与している。
- 正課教育と連動させることで、地域の活性化のみならず、学授与方針の達成に寄与する有効な取り組みとなっている。
- 今後、造形学部の学生の参画も検討しており、更なる発展も期待できる。
大学からのコメント
●産官学プロジェクトについて 本学では産官学共同プロジェクトを実践的な教育研究の場として捉え、授業内、授業外において企業や地方自治体、諸団体と連携した取り組みを実施しています。 プロジェクトでは目的に合わせて、美術・デザインの教育を通して得られるクリエイティブ力を用いて、新たな価値の検証・提案を行います。 2012年より六本木で活動行ってきたデザイン・ラウンジでは、産官学共同プロジェクトに関連したイベントを多数行ってきました。2019年には市ヶ谷キャンパスを開設し「デザイン・ラウンジ」の機能を集約、本学の学びをより社会へ伝えることを目的としています。 企業や地域が抱える課題が加速度的に変化する時代、造形学部が培ってきた「創造的思考力」を用いて、造形構想学部と共に正解のない課題に取り組むプロジェクトに取り組み、新たな挑戦に取り組みたいと考えています。 ●クリエイティブイノベーション学科での学び クリエイティブイノベーション学科では、「実社会における学び」を重要視しています。 そのため、「産学プロジェクト実践演習」を必修科目とし、社会における様々な課題に対して主体的に取り組み、解決するためのプロセスを導くことを、企業や自治体と共創しプロジェクト型で探究することで、「創造的思考力」を習得する授業を行っています。 1,2年次の造形教育から身につけた「観察力」「批判力」「構想力」に教養科目やフィールドリサーチの授業を通して習得した「創造的思考力」を最大限活用し、本質的な課題の探究から解決方法の提案まで、プロジェクトを通して行います。