基準8:教育研究等環境
図書館機能の変革と充実による主体的な学びの場の提供
取組み事例
教育学術情報図書館をその中核に組み込んだ2015(平成27)年開設の大学教育棟2014は、研究室・講義室・大学院学生室・大学事務室と一体となることで従来の単なる本の集積地から脱した図書館機能の大きな変革を実現しており、特にラーニング・コモンズを主軸としつつアクティブ・ラーニングや授業外学修の推進等、積極的な学修支援の場として実質的に機能することで、学生の利用者数の増加にもつながっており、積極的な教育研究等環境の向上に大きく貢献することが今後より一層期待でき、評価できる。
ここがポイント
- 教育学術情報図書館を中核に組み込んだ大学教育棟2014は、研究室・講義室・大学院学生室・大学事務室と一体となることで従来の単なる本の集積地から脱した図書館機能の大きな変革を実現している。
- 特にラーニング・コモンズを主軸としつつアクティブ・ラーニングや授業外学修の推進等により、主体的な学びの場として機能している。
大学からのコメント
協同学修の場の創生と主体的な学びを推進するための学術情報サービスの提供と学修支援の拠点であるラーニング・コモンズの利用促進をはかりながら、大学教育の質保証を支える学修の場の提供と学術情報リテラシー教育を進めている。
1・2階は主に、図書館サービスカウンター、開架書架、集密書架、自動搬送書庫、学修個室(Cubicles)、個人学修キャレルなど、個人学修をする場として整備されている。3・4階のアクティブ・ラーニングを主眼としたラーニング・コモンズは、授業の課題や各自の主体的な取組など、学生同士が意見交換や議論しながら学修することができる、学び合いの場をコンセプトとしている。その実現のため、机・椅子のデザインや部屋の配置など、個人利用や複数名利用など様々な状況に対応できるように工夫しているとともに、議論の共有、まとめや模擬授業の練習が出来るように、ホワイトボード、プロジェクタや模造紙、付箋、ペンが自由に使えるように備品も整えている。また、アカデミック・スキルズの習得支援として、レポートの書き方や課題への取り組み方、資料収集の方法など、学修が行き詰ってしまった時に、適切なアドバイスができるように、専門のスタッフ(学修指導員)や大学院生のTA(Teaching Assistant)を配置して対応している。更に、授業外学修支援の一環として、学修指導員がレポート・論文の書き方等について、定期的に講座も開講している。1階から4階の館内では、開架図書資料と学修用の無線LANを使用することができ、各所にMyPCプリンター、e-Check(自動図書貸出機)を配置して利便性を高めている。
教育学術情報図書館は、学生、授業、教員による教育と学びの場が一体化した「大学教育棟2014」のコンセプトである「知識のサイクル」の実質化と加速化のための学術情報サービスの充実と関連プログラムの提供を主眼としているが、今後は、本学の特色ある大学教育プログラムを支援するために、図書館DXの視点も含め、図書館機能の強化をはかりながら、主体的な学びの場の提供と学修効果の向上、またそれらを支える教育研究活動の質向上にむけた学術情報の提供とリテラシー教育をさらに進めていく。