基準7:学生支援
独自の教育プログラムを通じた課外活動の充実
取組み事例
課外活動支援について、正課外活動を社会が求める能力や態度育成の場と捉えて、学園の方針のもと積極的に支援をしており、アドベンチャーメソッド(体験教育手法)により、協力、問題解決、信頼関係の構築、目標達成、共感、コミュニケーションなどを体験学習するTAP(Tamagawa Adventure Program)を活用して、体育会の次期課外活動団体主将及び文化会次期主務を対象とした研修会や体育会の新入部員全員を対象とした研修会を実施している。この支援によって、異なる価値観をもつ学生同士の交流の場を設け、コミュニケーション能力等の向上を図っていることは評価できる。
ここがポイント
- 課外活動支援として、アドベンチャーメソッド(体験教育手法)により、社会が求める能力や態度を体験学習する独自の教育プログラム(TAP:Tamagawa Adventure Program)を活用している。
- 課外活動団体の次期リーダーや体育会の新入部員全員を対象とした研修会を実施し、コミュニケーション能力等の向上を図っている。
大学からのコメント
<TAP*の実践>
2000年4月に全人教育研究所内に前身である心の教育実践センターを創設、2015年4月には玉川大学TAPセンターを設置して、学校教育・社会教育の中で人間関係と学習環境等の質を高めるために、体験学習法を用いた多様なプログラムを提供している。本学内では授業科目の一つとして開講、TAPの手法を理論と実践を通して学ぶことにより、リーダーシップを発揮できる人材の育成を目指し、「TAPリーダー」を養成するプログラムを展開している。
クラブ活動の主将・主務を対象としたリーダーズトレーニングは1968年から実施しているが、2000年よりこのTAPプログラムを導入し、他にもクラブ部員を対象とした研修会等を開催している。
<TAPの効果>
人と人が関わり学ぶ場において、お互いの成長を促すコミュニケーションスキル、信頼関係、共感力などの社会的な力と、個人の持つ内面的な力を高め、そしてその力が発揮される環境を創る人を支援できるリーダーを育成している。 これを課外活動に導入することにより、グループ内の結束を図るとともに、グループを率いるリーダーの育成に大きく役立っている。
*TAP(Tamagawa Adventure Program)とは
アドベンチャー教育の哲学・手法を取り入れて、玉川の全人教育と統合した体験学習プログラムを指す。
・アドベンチャー教育とは
教育哲学者Kurt Hahn(クルト・ハーン)が提唱し、世界中で実践されている人間教育をめざした教育で、現在、世界中で人格形成をめざした国際教育プログラムとして展開されている。
・TAPにおけるアドベンチャーの捉え方
Adventureという言葉は、Advent(到来)とVenture(冒険・企てる)という二つの言葉から成り立っているが、Adventは「新しく生まれ変わる」、Ventureには「リスクを負ってチャレンジし、目標をめざすこと」という語源があるとされている。 つまり、Adventureとは元来、「自らが踏み出すことによって、新たなる自分を創生していくこと」という意味があり、固定化された自己概念を、自らの理想に向けて自己変容していくことと捉えている。
・TAPのねらい
1.Adventure
自己や集団の理想・夢に向けて、一歩踏み出し、自己変容していくことが出来る人材を育成する。
2.相互尊重
「相互尊重(自己尊重+他者尊重)」できる人間関係を構築する。
3.人生の開拓者(玉川大学・玉川学園の教育12信条の一つ)
自らの意志によって、道が拓かれていく。自ら「Adventure」を選択できる人材を育成する。