基準3:教育研究組織
歯科衛生士の復職支援と技術向上の取り組み
取組み事例
離職した歯科衛生士の復職を支援するとともに、免許取得直後の新人歯科衛生士のための臨床実践能力の早期育成と離職防止を図る目的で設立された「歯科衛生士研修センター」は、開設以降、多数の修了生を輩出し、そのうち7割弱が就職を実現している。このように「歯科衛生士研修センター」は歯科衛生士のリカレント教育施設として実質的に機能しており、現在の歯科医療体制のニーズに対応した取り組みとして評価できる。
ここがポイント
- 歯科衛生士の復職支援及び新人歯科衛生士のための臨床実践能力の早期育成と離職防止を図る目的で設立された「歯科衛生士研修センター」が提供するリカレント教育は、歯科衛生士の復職において、高い実績を上げている。
大学からのコメント
・大阪歯科大学歯科衛生士研修センターは、厚生労働省の委託を受け、2018年10月、歯科衛生士の復職支援や新人歯科衛生士の資質向上のための研修施設として本学附属病院内に開設されました。同じ目的をもつ施設としては、東京医科歯科大学に次いで全国2番目の設立となります。
・歯科医院等における歯科衛生業務従事者が慢性的に不足し、人口10万人当たりの歯科衛生士数が全国平均より少ない近畿圏において、本センターは復職支援の拠点となることが期待されています。
・歯科衛生士研修センターには、eラーニング対応の大型ディスプレイを備えたゼミ室、デンタルチェアー研修室、訪問歯科診療室、X線撮影室、高性能機器が揃ったサプライなどが完備されています。
・歯科衛生士研修センターでは年度ごとに3期に分けて研修を実施しています(1期当たりの定員18人)。2021年度第1期までに107人が研修を受講、70人が修了し、47人が就職を果たしました(2021年8月19日現在)。研修後は毎回、修了者から満足度の高い、感謝の言葉が寄せられています。
・歯科衛生士研修センターでは研修事業のほか、2019年から毎年度公開セミナーを実施し、これらは公益社団法人日本歯科衛生士会の特別研修に指定されています(2020・2021年度はWeb開催)。
・本学は2020~2024年度中期計画の中で、「社会貢献・社会連携を積極的に展開」することを基本的重点項目の一つに挙げています。歯科衛生士研修センターの運営事業は、本学の社会貢献の主要な柱として、これからも着実に実績を伸ばしていく予定です。