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建学の精神「自主自律」とアクティブラーニングの融合により、自ら考え、行動する女性を育む

私立 東京家政大学

基準1:理念・目的

建学の精神「自主自律」とアクティブラーニングの融合により、自ら考え、行動する女性を育む

東京家政大学
種別 大学評価
年度 2024年度
区分 私立
規模(収容定員) 4,001人~8,000人
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取組み事例

女性の社会的自立を図り、時代の動向を見通していく創造性に富む女性を育てるという創設時の目的を受け継いで「自主自律」を建学の精神とし、これを学生が真に実現する力を養うため、1年次前期の必修科目に「スタートアップセミナー自主自律」を設けている。同科目において、大学の歴史に関する資料や服装資料を収集した東京家政大学博物館を活用し、創設者の教えや大学の沿革などを学ぶと同時に、現代女性に関わる社会問題をテーマにした学生同士の協同学習等のアクティブラーニングを通じて、学生一人ひとりの自主自律の礎を築くことを促しており、建学の精神を学生に周知・浸透させ、これを体現する学生を育成していることは評価できる。

ここがポイント

  • 異なる学科の学生でグループを形成し、学生主体の協同学習(アクティブラーニング)で進める
  • 上級生がスチューデント・アシスタント(SA)として授業をサポート
  • 東京家政大学の歴史を学び、社会に向き合うプロジェクトに取り組む

大学からのコメント

導入経緯と補足事項: 前身となる科目は、平成26年度に全学共通教育科目・人間教育科目A群「自立の探究(a)」の選択科目として開講した。当時は授業概要を「135年前に創立された本学の歴史を振り返りながら、当時の文化と社会を学び、本学の建学の精神である“自主自律”と生活信条“愛情・勤勉・聡明”が今なお輝き続けることの意義を考え、本学への誇りと愛校心を涵養する。」とし、目標は「本学の歴史とその時代に果たした使命を理解する。」、「建学の精神“自主自律”について考え、自分なりの考えを持つ。」、「本学で学ぶ機会を得たことを肯定的にとらえて前向きな刺激を得、自分の将来・人生設計に役立てる。」であった。
その後、学生調査の結果から、本学入学者は真面目・素直である一方で積極性・主体性の面でやや低い傾向にあること、また、入学後におけるコミュニケーション能力の伸びについても本学学生の平均は調査参加大学学生の平均よりも低いこと、などが明らかになってきた。それらを受け、本科目の必修科目化に向けた準備委員会が発足し、平成30年度には共同学習を取り入れた形式で試験的に開講した。平成31年度から、共通教育科目・コア科目(必修科目)として、板橋キャンパスの全学科の1年生が前期に、学科混成のクラスを編成して受講することとなった。狭山キャンパスにおいても段階的に導入し、令和6年度よりキャンパスごとの学科混成クラス編成にて受講することになった。
1クラス内では学科混成のグループに分かれ、前半の「歴史パート」で本学の沿革を学ぶ。歴史を学ぶ場である大学博物館の見学に加え、大学図書館の使い方やルーブリックなども取り入れ、初年次教育としての機能も持たせている。後半には「社会パート」で社会課題への提案プレゼンテーションを作り上げ発表している。これらを通して、自ら考え行動する女性を育む基盤づくりは、ほぼ達成できているものと考える。

今後の展望:本科目で得た力が途切れず、卒業後にも本学に対する帰属意識が継続するよう、本科目内容と学生が所属する各学科における2年生以降の専門内容やキャリアデザインとの連結を、意識的に強化する必要があろう。また、30以上のクラスで共通で用いる授業計画案・授業スライドの基準維持や、授業担当教員の選出など、運営効率の最適化も図っていく必要がある。

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