基準9:社会連携・社会貢献
歴史ある図書館司書等のリカレント教育から得た知見を生かした教育研究組織の開設
取組み事例
長きにわたり、リカレント教育を兼ねる「鶴見大学図書館司書・司書補講習」を展開しており、ICT技術を備えた司書・司書補の養成に取り組み、近年では、オンラインでの講習を行うことで、遠隔地の受講者も受け入れており、多くの修了生を社会に輩出するなど発展を遂げている。この経験を生かし、文学部に古典籍、デジタル資料双方の情報を活用できる人材を養成するドキュメンテーション学科を設置し、その後、文学研究科に高度デジタル化社会の中でも活躍できる人材を養成するドキュメンテーション専攻を順次開設するなど、社会貢献で得た知見を教育研究に採り入れ、社会が求める人材を輩出していることは、評価できる。
ここがポイント
- 長きにわたり「鶴見大学図書館司書・司書補講習」に取り組んでおり、オンラインを活用するなどの工夫により、遠方からの受講者もいるなど、専門的な知識を有する図書館司書等を多く輩出している。
- デジタルアーカイブスなど、図書館・図書資料の電子化により、ICT技術を駆使できる図書館司書など、時代の流れに合わせて社会が求める人材の養成に取り組んでいる。
- 「鶴見大学図書館司書・司書補講習」を続けるなかで得た社会が求める専門職の養成を通じた知見を蓄積し、これを生かして文学部に新たにドキュメンテーション学科、文学研究科にドキュメンテーション専攻を設置するなど、教育に採り入れるべく教育研究組織の発展につなげている。
大学からのコメント
鶴見大学司書・司書補講習は、文部科学大臣より委嘱を受け開講しています。関東地区では最も古い開講大学として、昭和29(1954)年に開始して以来、70年を超える伝統ある事業となっています。
開始当初は夜間開講や土日開講で開催していましたが、現在は7月から9月にかけて実施しています。講習は2ヶ月余りの短期間で効率よく学ぶことができるよう、基礎である各種概論から始まり、演習科目へと順序立ててカリキュラムを編成しています。講師も図書館界の様々な場所でご活躍されている方々にご担当いただいております。
講習に関連して特別講座を開催し、図書館に関する貴重な話を聞くことができる機会も設けています。平成17(2005)年度から平成25(2013)年度にかけては、本学文学部ドキュメンテーション学科の教職員・学生等から構成されるドキュメンテーション学会と共催で「デジタルライブラリー国際セミナー」を開催しました。
令和2(2020)年度は新型コロナウイルス感染症拡大の状況に鑑み、例年通りの開講が極めて困難であり、受講生及び教職員の安全を第一に考えた結果、中止といたしました。令和3(2021)年度以降は一部の科目をオンデマンド授業で実施し、令和6(2024)年度には全科目をオンラインで実施することで、遠隔地の方にも多く受講いただきました。
これまでに司書1万人以上、司書補5千人以上の修了者を輩出しており、修了者の中には図書館学の教員になられた方もいます。
今後もこの伝統と数多くの優秀な修了生を誇りに、ますますの発展を期して努力してまいります。
関連サイトのURL
- 鶴見大学ホームページ
- https://www.tsurumi-u.ac.jp/
- 鶴見大学司書・司書補講習
- https://www.tsurumi-u.ac.jp/site/education/list34.html