国立
岐阜大学 応用生物科学部共同獣医学科
5 学生支援
スキルスラボの設置と、独自に開発した臓器模型による代替教育の推進

種別 | 獣医学教育評価 |
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年度 | 2023年度 |
区分 | 国立 |
規模(収容定員) | ~4,000人 |
関連タグ |
取組み事例
スキルスラボを設け、独自に開発した犬の臓器模型を使った手術実習を展開し、生体を用いない代替教育の推進に取り組んでいる。脊椎手術の模型、膝疾患の模型、超音波検査のための腹腔臓器模型、静脈注射の模型、気管挿管、歯科処置が可能な模型等、さまざまな技術が修得できる模型も整備しており、学生が臨床スキルを自学自習できる準備を整えていることは評価できる(評価の視点5-2)。
ここがポイント
- 学生の自主的な学習を促進させる設備の一つとして、スキルスラボを設けている。
- 12種類の腹腔内臓器の手術手技を学ぶことができる犬の臓器模型を独自に開発し、模型を用いた手術実習を展開するなど、生体を用いない代替教育の推進に取り組んでいる。
- さまざまな技術が修得できる模型も整備しており、学生が臨床スキルを自学自習できる準備を整えている。
大学からのコメント
社会から期待される獣医療を実現するためには、獣医師として臨床スキルの習得が必要です。岐阜大学では2020年にスキルスラボを設置し、学生が自ら臨床スキルを身に付けられる環境を整えました。本学のスキルスラボで特に力を入れているのは、生きた動物を使用しない代替教育の推進です。既製品の導入に留まらず、産学連携を通じて、様々な臨床スキルに対応する代替教育法を開発しています。特に手術教育においては、独自に「手術模型」を開発しました。これは、卵型腹部ケースにシリコン製の肝臓、胆嚢と総胆管、食道と胃、脾臓と胃脾間膜、小腸と腸間膜、大腸、腎臓、尿管、膀胱と尿道、卵巣と子宮を配置し、臓器や血管の切開、縫合、結紮が可能で、使用後はシリコンを溶かしてもう一度、臓器模型に再生できる持続可能なシステムとなっております。このような手術模型を利用し、学生がいつでも何度でも基本的な手術技術を練習できる体制を確立しています。スキルスラボを教育および研究開発の中心として位置づけ、質の高い獣医学教育の実現を目指し、この取り組みを国内外に拡大していきます。
