基準9:社会連携・社会貢献
地域産業や科学技術を担う理系人材の育成に対する大学の特性を生かした取り組み
取組み事例
専任教職員を中心に、長浜市のすべての小中学生を対象とする「長浜学びの実験室」を開講するほか、「夏休み!親子科学教室」「子ども学び座」を開講し、教員・学生が講師となり、子どもたちの好奇心を深める事業を継続して展開している。これに加えて、「夏休み!親子科学教室」では近隣の高等学校の総合学習・職場体験学習の一環として毎年生徒を運営スタッフとして受け入れるなど、地域社会と連携して、大学の特性を生かした取り組みを展開し地域産業や科学技術を担う理系人材の育成に貢献していることは評価できる。
ここがポイント
- 教員・学生が講師となり、地域の子どもたちの好奇心を深める事業を継続して展開している。
- 「夏休み!親子科学教室」では近隣の高等学校の総合学習・職場体験学習の一環として毎年生徒を運営スタッフとして受け入れている。
大学からのコメント
【将来の地域発展を担う小中学生や高校生のための実験講座】
長浜バイオ大学は、地域産業と科学技術の発展を支える理系人材を育成することを目指しています。この目的の一環として、2016年から「長浜学びの実験室」という名の科学実験プログラムを開始しました。このプログラムは長浜市内の小中学生に対して、理科の教科書の内容を実際の実験体験を通じて理解してもらうことで、より実践的な科学的な思考や問題解決の方法に触れ、科学研究の楽しさについて伝えることを目指しています。開始当初は年間で7校15講座(受講者383名)でしたが、2022年度には32校68講座(受講者1774名)と市内の小中学校の90%以上が参加するプログラムとなりました。2025年度にはプログラム開始から10年の節目を迎えることから、今後は市内すべての小中学校の参加、更に魅力のある取り組みへのブラッシュアップ等を目標としています。
また、夏休みには「親子科学教室」や「子ども学び座」などの地域の子供たちを対象としたイベントも開催し、これらは本学の学生が主体的に子供たちへ科学の楽しさを伝えることに加え、地域の高校生にも運営スタッフとして積極的に関わってもらうことで、高校生と大学の間の連携も促進しています。
【バイオならではの地域との連携事業】
大学は地域との連携を強化するために、長浜駅前の古民家を改修し「長浜バイオ大学町家キャンパス」として開設しました。この施設は、地域貢献活動の拠点としてだけでなく、「長浜まちづくり会社」との連携を深める場としても機能しており、地域と大学のつながりを一層強化しています。また、「環びわ湖大学・地域コンソーシアム」の一環として、びわ湖の生物保護や河川再生、稲作の害虫対策といった地域課題にも積極的に取り組んでいます。「おうみ学生未来塾」では、学生が地域課題を解決するためのプロジェクトベースの学習を通じて、実際の問題解決に挑戦し、実践的なスキルを身につけています。これらのプロジェクトは地元の大学、自治体、経済団体と連携して行っています。
このようにして、長浜バイオ大学は教育、地域連携、産官学協力を通じて、地域の持続可能な発展を支え、地域に根ざした教育機関としての役割を果たしています。
