基準8:教育研究等環境
正課内外における先進的な設備の活用
種別 | 大学評価 |
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年度 | 2023年度 |
区分 | 私立 |
規模(収容定員) | ~4,000人 |
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取組み事例
次世代国際産業リーダー育成のための環境づくりとして、特に多くの工作機械を整備した「創造性開発工房」では、実務経験を有する技術指導員のもと学生が実験部品や装置等の製作を行うことを可能とするほか、「共同利用クリーンルーム」において半導体研究を行うとともに、半導体技術全般の知識の習得を目的とした技術実習を行うなど、工学分野に特長を持つ大学として先進的な施設を有し、正課内外で積極的に活用していることは評価できる。
ここがポイント
- 「創造性開発工房」「共同利用クリーンルーム」といった、工学分野において先進的な施設を有している。
- 「創造性開発プログラム」における実習等を中心に、正課の科目でこれらの施設を積極的に活用している。
- 申込みをすることで、モノづくりに関わる課外活動においてもこれらの施設を使用できる。
大学からのコメント
工学は、モノづくりの学問と言われています。工学を学ぶ人にとっては、座学で専門知識を得るだけでなく、「なぜそうなるか」を自分の頭で考え、実際に試してみて深く理解することが重要です。そこで、本学では演習・実験・実習形式の科目を多数開講し、そのために必要な施設・設備を整備しています。
「創造性開発工房」では、学部1年次必修科目の「工学リテラシー」で学生全員が各種工作機械を操作して放電加工、フライス加工、旋盤加工、塑性加工、溶接加工、焼結、射出成形、積層造形などの加工現象を学びエンジニアリングサイエンスの基礎を身につけるほか、「工学スタートアップセミナー」や「創造性開発セミナー」で必要なモノづくりにも活用しています。「共同利用クリーンルーム」は、清浄度クラス100(1立方フィート内に含まれる直径0.5ミクロン以上の塵埃100個以下を保証)およびクラス1,000、10,000から構成される面積約450㎡の本格的な施設であり、学生に対しては「工学リテラシー」で半導体微細加工を学ぶ教育利用のほか、研究活動では太陽電池の研究など国家プロジェクトでの利用や、大面積グラフェン、マイクロマシン、磁性体デバイスや窒化ガリウムパワートランジスタの開発など最先端の研究でも活用しています。また、これら施設の課外活動の使用例では、「創造性開発工房」では学生を対象とした「TTIアクティブチャレンジ制度」が挙げられます。この制度は、学生の科学・技術に関連した、創造的かつ自主的な活動を促進するため、活動に必要なスペースと費用を支援する制度です。現在は、ロボコン、鳥人間コンテスト、エコカーレースなどに取組む団体が機体等の製作に活用し、学外の大会に出場するなど活発に活動しています。さらに、「共同利用クリーンルーム」は、文部科学省の国家プロジェクト「マテリアル先端リサーチインフラ事業」の実施機関として、最先端装置の共用や専門技術者による技術支援および装置利用に伴い創出されるマテリアルデータの収集によるデータ駆動型研究の環境整備など、国の事業にも貢献しています。
両施設とも、学内の教育・研究での活用をいっそう促進させるとともに、学外向けの研修会開催や設備の供用を積極的に進めるなど、社会貢献を目的とした活動を強く進めていく計画です。