私立
東京歯科大学
基準8:教育研究等環境
先端的な口腔科学の研究の展開と若手研究者の育成
取組み事例
健康長寿社会に貢献する口腔科学の先端的な研究として「顎骨疾患プロジェクト」を展開し、外部資金に採択され、その助成が終了した後も大学としてプロジェクトを継続し、講座を越えた異分野連携・共同研究や卒業生からの臨床課題の提供による研究連携の推進によって、教員の研究論文の質の向上や外部資金の採択件数の増加につながっている。また、同プロジェクトの一環として、若手研究者が主催する研究会「若手サイエンスアカデミー」や研究助成等を行い、若手・次世代研究者の育成に資する取り組みとなっていることは評価できる。
ここがポイント
- 外部資金を得て展開してきた「顎骨疾患の病態解析を基盤とした 予防・治療法開発拠点の形成」(顎骨疾患プロジェクト)を大学の資金で継続させ、口腔科学研究センターを中心に専門性を超えた講座間での連携・共同研究により大学内で一丸となって研究を推進している。
- 顎骨疾患プロジェクトに参加する教員の研究成果を論文や学会発表等で発信することを推奨し、学内で表彰するなどの取り組みを通じて研究能力の向上を図り、研究誌のインパクトファクター(IF)の向上や外部資金の採択件数の増加につながっている。
- 顎骨疾患プロジェクトに参加する若手教員による自主的な研究会として、定期的に「若手サイエンスアカデミー」を開催し、若手研究者の研究成果の発表の場を設けるなど、次世代を担う研究者育成にも取り組んでいる。
大学からのコメント
・本学では、2017年度から2019年度まで文部科学省私立大学研究ブランディング事業として「顎骨疾患の集学的研究拠点形成:包括的な顎口腔機能回復によるサステナブルな健康長寿社会の実現」(顎骨疾患プロジェクト)を実施し、その後も大学の支援により2022年度まで同プロジェクトを推進しました。
・本研究プロジェクトでは講座間の垣根を低くした異分野連携を強化するために4つの研究グループを設定して新たな共同研究体制を構築しました。
・本学同窓会と連携して「東京歯科大学リカレント教育セミナー」を開催し、大学と開業臨床医とで臨床課題に関する双方向性情報交換を実施しました。
・本研究プロジェクトの推進により、複数の指標を参照とした研究論文の質が向上し、科学研究費補助金の採択件数、配分額が増加しました。
・若手・次世代研究者の育成を目的とした勉強会「若手サイエンスアカデミー」を設置して、研究領域を限定しない抄読会や研究報告会を定期的に実施しました。また、「大学院生研究費助成」や「若手研究費助成」などを含む種々の研究費助成を設置し、若手の研究活動の活性化を図りました。