基準7:学生支援
社会課題の解決に取り組む学生への多彩な支援
取組み事例
「ジェンダー・女性学研究所」内に学生が自主的にジェンダーに関する研究活動に取り組む運営組織として「ステレオリムーブ課」を設け、その活動の一環として県内の中学校・高等学校へのジェンダー意識に関する調査を行い、その結果を踏まえてジェンダーレスな制服をデザイン・製作している。また、「コミュニティ・コラボレーションセンター」ではボランティア活動のマッチングのほか、学生スタッフがアドバイザーとなって学生同士の学びを促進するとともに、学生の自主活動に対して資金助成を行う「チャレンジ・ファンド」を設けている。このような多彩な学生支援により、学生の主体性を育んでいることは評価できる。
ここがポイント
- 「ジェンダー・女性学研究所」の学生運営委員である「ステレオリムーブ課」において中高生のジェンダー意識と制服の関連性に着目し、「ジェンダーレス制服」をデザイン・製作し、その後も調査・研究活動を続けている。
- 学生が企画したボランティア活動の社会貢献性や計画の妥当性・実現可能性等を審査し、活動資金の助成を行う「チャレンジ・ファンド」を設け、学生が地域社会への課題解決に取り組みやすい環境を整備し、自主性を育んでいる。
大学からのコメント
大学理念である「違いを共に生きる」を正課外活動においても実践できるよう、学生の主体的な提案や活動を促す様々な仕掛けを用意しています。教室や実験室で学んだ知識や考え方を、実社会の課題解決に適用できる人間力を育むことを狙っています。
例えばジェンダー・女性学研究所では2020年度より学生主体の学修・実践組織を立ち上げ、「ステレオタイプを取り去ること」を研究テーマとする「ステレオリムーブ課」が発足し、活動を支援してきました。活動の一環である「ジェンダーレス制服プロジェクト」では、ジェンダーに囚われない制服のデザインを考えるべく、制服の歴史や意義の調査、現代の中高生のジェンダー意識の調査等をもとにデザイン案を作成し、実物製作にまで至りました。学生たちは製作した制服を着用して近隣の中学校、高等学校、公人等を訪問して意見交換したり、他大学のジェンダー研究機関へ取材に赴いて見識を深めたりなど、プロジェクトの成果発信にも努めました。この活動は多くの成果を得て2023年度で完了しましたが、当研究所を拡張し改組した「ダイバーシティ共生センター」において、より広義のダイバーシティに関するテーマを掲げ、学生の主体的な活動の場を広げることを検討しています。
また、地域と大学のHUB機能を担うコミュニティ・コラボレーションセンターは、単なるボランティア紹介センターではなく、学生たちが主体的に学び合い、様々な活動を提案・実施できるよう様々な支援をしています。例えば資金助成制度「チャレンジ・ファンド」では、活動の狙いや計画、実績等が公開コンペで審査され、地域のニーズや思いに応える活動や社会的に意義の高い活動に対し、愛知淑徳大学後援会の協力を得て資金面での助成と活動サポートを実施しています。学生自らが地域の課題を発見し、課題解決のために自分たちができることを具体的に考えて提案し、実践し、報告するところまで、全てが学生主体で行われます。また近年は、他大学や地域の企業・NPO団体等とのコラボレーションを図る「コラボメッセ」を企画開催するなど、本学単独の地域連携だけでなく、地域全体を巻き込んだ活動に発展しつつあります。

関連サイトのURL
- 愛知淑徳大学 ジェンダー・女性学研究所
- https://www.aasa.ac.jp/institution/igws/
- ジェンダー・女性学研究所「ステレオリムーブ課」
- https://www.aasa.ac.jp/institution/igws/sr/
- 愛知淑徳大学 コミュニティ・コラボレーションセンター
- https://www.aasa.ac.jp/institution/ccc/
- コミュニティ・コラボレーションセンター 年間活動報告書
- https://www.aasa.ac.jp/institution/ccc/newsletter/report.html