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プラネタリーヘルスへの貢献に向けたさまざまな研究活動の推進

国立 長崎大学 歯学部歯学科

プラネタリーヘルスへの貢献に向けたさまざまな研究活動の推進

長崎大学 歯学部歯学科
種別 歯学教育評価
年度 2022年度
区分 国立
規模(収容定員) ~4,000人
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取組み事例

「プラネタリーヘルスに貢献する」という全学的な研究目標のもと、「歯学を通じて世界の人々のQOL(生活の質)の向上そして健康寿命の延伸に貢献する」をミッションとし、骨再生・硬組織疾患の解明とそれに伴う医療開発に関する研究等のさまざまな活動を推進し、科学研究費基盤研究(S)、基盤研究(A)や日本医療研究開発機構(AMED)などの大型の研究費を獲得して成果を上げていることは高く評価できる(評価の視点4-5)。

ここがポイント

  • 学部のミッションに基づき各分野の専門領域の研究を推進し、その研究成果がインパクトファクターの高い学術誌に掲載されている。
  • 科学研究費補助金をはじめとする大型の研究費を獲得して成果を上げている。

大学からのコメント

 長崎大学が掲げるプラネタリーヘルスへの貢献を念頭に、各分野それぞれの専門領域の研究を推進し、高い業績をあげている。とくに骨再生、骨格形成制御、硬組織疾患、歯周病原菌、歯槽骨再生医療用材料の開発、難治性口腔疾患を対象とした細胞治療開発や薬剤関連顎骨壊死の治療法などに関する研究が活発に遂行されている。成果の一つとして、生命科学分野でもっとも高いインパクトファクターを示す雑誌のひとつ(Cell)に掲載されたり、1908年に北里柴三郎らによって創設された永い歴史と権威のある学会賞(浅川賞)を受賞した教員もいる。また本学医歯薬学総合研究科を主体として五島コホートスタディ臨床研究を実施しており、歯学系教員も参画している。五島列島は将来の日本の超高齢社会の構造を示していると言われており、将来の高齢者歯科医療の構築への寄与は、本学歯学部の責務とも認識している。
 学部の研究力を高めるためにはそれぞれの分野の研究遂行能力も重要であることはいうまでもないが、各分野の有機的な繋がりと役割分担も重要である。これまで基礎系分野の中に、基礎横断的に教育研究を推進するフロンティア口腔科学分野を、さらに臨床系分野には基礎と臨床を繋ぐトランスレーショナルリサーチなどを推進する先進口腔医療開発学分野を新設するなど組織改革を進めており、今後も基礎系分野と臨床系分野間でも研究活動がさらに有機的に遂行できるよう組織編成を行っていく予定である。
 質の高い研究を推進するためには、大型予算の獲得が必須である。本学歯学部ではこれまで、科学研究費 基盤研究(S)、基盤研究(A)および日本医療研究開発機構(AMED)の研究開発費などを獲得しているが、さらに基盤研究(B)の採択件数をさらにあげる必要がある。本学大学院医歯薬学総合研究科が企画する「科研Bチャレンジプロジェクト」により、准教授等が基盤研究(B)に採択されるなどの成果が表れ始めている。今後もこの制度を有効に活用していく予定である。
 将来の本学歯学部を担う人材の育成はもっとも重要な課題のひとつである。その一環として若手研究者を養成するため、教育課程において歯学研究コースを併設し、配属された研究室において、学部学生は研究活動に取り組んでいる。グローカルを実践でき、高いリサーチマインドを有する歯学研究者の育成に取り組んでいる。

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