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現場での体験を重視した科目の設定

国立 長崎大学 歯学部歯学科

現場での体験を重視した科目の設定

長崎大学 歯学部歯学科
種別 歯学教育評価
年度 2022年度
区分 国立
規模(収容定員) ~4,000人
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取組み事例

「プラネタリーヘルス」や「グローカル」というキーワードのもと、1年次の「学外早期体験実習」、外部講師を招いて行われる「コミュニティー教育・実習」、離島における医療・保健・福祉への理解を深めることで地域包括ケアを学ぶ「離島歯科医療・地域保健・福祉実習」など、医療者に必要なコミュニケーション能力を涵養しつつ、現場での体験を重視した科目を設定していることは評価できる (評価の視点2-3)。

ここがポイント

  • 地域歯科口腔医療について総合的に考えることができる能力の習得を目指して、1年次から6年次までプラネタリーヘルスやグローカルという観点に基づき多様な実習科目を配置している。

大学からのコメント

 アドバンスド・カリキュラムとしての特徴を有する本学の独自カリキュラムとして、 学内外早期体験実習、コミュニティー教育・実習、離島歯科医療・地域保健・福祉実習、歯学研究コースなど現場での体験を重視した科目を開講しており、問題解決能力・総合的判断力・コミュニケーション能力・リサーチマインドを涵養できるような科目群となっている。

 1年次前期に開講される学内早期体験実習は、歯学部の臨床分野で行われる診療実務を長崎大学病院にて早期に体験し、医療人としての自覚とモチベーションを高めるプログラムである。また1年次後期に開講される学外早期体験実習は地域歯科医療の最前線である開業歯科医院や病院歯科へ出向き、歯学部入学後間もない先入観の無い視点で歯科医療を見つめ、今後の専門教育への動機づけとしている。さらに歯科と連携しなければならない多職種(看護師、管理栄養士、作業療法士など)の業務を体験し、理解するプログラムである。

 3年次のコミュニティー教育・実習では、NPO法人などで実際に地域社会活動に携わっている外部講師を招いて、地域社会における歯科医師の役割を学んでいる。またボランティア、子育て支援、対人援助など社会の中での様々な活動の実例を学ぶことで、医療者に必要なコミュニケーション能力を身に着けている。

 歯学研究コースの履修については、学校推薦型選抜Ⅱ(定員10名)で入学した学生は全員履修が義務付けされ、さらに一般選抜試験(前期・後期合計40名)の学生の希望者も履修することができる。歯学研究コース履修者を対象として、基礎歯学研究概論(3年)、基礎歯学研究(3・4年)、臨床歯学研究概論(4年)、歯学研究(5・6年)の研究科目を開講している。各学生が興味をもった研究室において、教員のマンツーマンの指導下、通年で研究の現場を体験することで研究マインドを涵養している。

 5~6年次の離島歯科医療・地域保健・福祉実習により、保健・医療・福祉の側面から総合的に実践する地域歯科医療と多職種連携によるチーム医療を学んでいる。離島実習は長崎県ならではの実習であり、地域歯科医療振興に資する充実した内容となっている。具体的には五島市の総合病院や介護事業施設、開業医院で医学部・薬学部との共修の保健・福祉プログラムを履修し、将来の医療チームとしての連携や他職種との共同活動を学んでいる。

長崎大学 歯学部歯学科

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