シラバスの整備や授業改善に資する特色ある取り組み
取組み事例
シラバスの策定にあたり、「歯学部教育委員会」による記載内容の点検が実施されている。さらに、教員が、学生の授業評価アンケートを踏まえて授業改善シートを作成し、改善すべき点を、翌年度のシラバスに反映させており、その改訂過程を記録するため、改訂内容をシラバスに更新履歴として記載していることから、適正な体制でシラバスの整備が図られていると評価できる(評価の視点2-5)。
ここがポイント
- 各教員が学生の授業評価アンケートを踏まえた授業改善シートを作成している。
- 授業改善のために、シラバスにその改訂過程を記録している。
大学からのコメント
導入の経緯:歯学部のシラバスは当初は紙媒体で配布されていたが、その後WEBで閲覧可能なシラバスシステムが導入された。その頃より、教育においてもPDCAサイクルを回すことが求められる潮流となり、授業評価アンケート、授業改善シートなどが導入されていった。その後、自己点検・評価を行うにあたり、教育活動においても根拠資料が求められるようになった。Plan・Doはシラバス、Checkは授業評価アンケート、Actionは授業改善シートと根拠資料を準備できたが、Aから次のPへ至る根拠資料が乏しいことが分かった。そこで、WEBで頒布されるソフトウェアの説明ページに、Version毎の変更履歴が掲載されていることにヒントを得て、シラバスシステムに前年度からの変更点を入力する欄を追加してシラバス上に変更履歴が残るようにした。ただし、当該年度の受講学生には直接必要な情報ではないので、編集権限のある教員のみが閲覧できるようにしている。 補足事項:毎年度、変更履歴の入力についてアナウンスをしているものの必ずしも十分に周知されず、変更履歴記載の必要性を科目担当者に認識してもらうまでには時間がかかった。歯学部では今回の分野別認証評価の受審について複数回のFD講演会を開催してきたが、受審そのものが教員の意識を向上させる機会になったと思われる。 令和5年度より鹿児島大学のシラバスシステムが新しくなり、学部、大学院を含めてフォーマットが完全に統一された。 今後の展望:本学では内部質保証に関する規則等に基づき、各科目においてディプロマポリシー、カリキュラムポリシーと整合性のある適切な授業方法、指導方法、評価方法がとられているか、毎年度シラバスによって点検作業が行われている。そのため、客観的な評価にも耐え得る充実した内容になっている一方で、履修する学生にとっては情報過多になっている懸念も残る。今後は学生目線での利用のしやすさを考慮し、項目の記載順序等を改善していく余地があるのではないかと考える。
