公立
熊本県立大学
基準9:社会連携・社会貢献
豪雨災害からの復興と水害対策に向けた高度研究の地域還元
取組み事例
2020(令和2)年7月豪雨で被災した県内の市町村等と連携して「被災地域復興・再生支援事業」を展開しており、各学部のゼミナールや学生有志のプロジェクトを通じて仮設団地の設計や現地調査、ボランティア活動を行っている。また、水害被害が大きかった球磨川流域において、持続的な地域づくりや環境保全につながる治水対策として「緑の流域治水」を実施するなど、教員の高度な研究成果を活用した地域復興・地域共生・防災に取り組んでいる。このように大学の資源を生かし、地域や企業等と連携して教育研究活動の成果を地域に還元していることは、大学の理念のひとつである「地域性の重視」に沿った取り組みとして評価できる。
ここがポイント
- 「被災地域復興・再生支援事業」「緑の流域治水」を通じて、ゼミナールや研究室のプロジェクトが進行しており、仮設団地の設計や、現地調査、治水対策等の災害復興に貢献している。また、将来的な水害防止に向けた対策にも取り組んでいる。
- 「緑の流域治水」においては、活動をオンラインで発信したことで地域の高等学校との高大連携につながっている。くわえて、国立研究開発法人科学技術振興機構の地域共創分野のプロジェクトとして採用され、2021(令和3)年度から10年間にわたり実施する予定である。
- 地域の発展に向けた高度な研究をさまざまな団体と連携しながら進めているとともに、研究成果を用いて地域の復興や環境整備に還元している。
大学からのコメント
本学では「地域性の重視」を理念の一つに掲げており、熊本地震の体験に基づく防災・減災や復興支援を視野としつつ、包括協定団体をはじめ地域と連携しながら、地域の諸問題を題材とした実践的な教育研究を推進しています。この外、令和2年7月豪雨で被災した地域の文化・歴史・環境をテーマにしたオンライン無料公開講座「球磨川流域圏バーチャルキャンパス」の開講など、大学ならではの学びの場の提供に積極的に取り組んでいます。今後も「地域に根ざした」大学として、地域の課題解決に貢献する教育研究を推進していきます。