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自発的な地域貢献活動を支援する仕組みとそれによる地域の活性化

私立 天理大学

基準9:社会連携・社会貢献

自発的な地域貢献活動を支援する仕組みとそれによる地域の活性化

天理大学
種別 大学評価
年度 2022年度
区分 私立
規模(収容定員) ~4,000人
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取組み事例

建学の精神に基づく「貢献性(他者への献身)」の姿勢を養うことを目的に、天理市と包括連携協定を締結し、大学と天理市、企業代表者による「認定審査委員会」の審査により、市の行政施策に貢献した学生を「行政施策貢献学生」として認定しており、地域に自ら関わり貢献しようとする学生の活動を支援している。教員に対しても、地域課題の解決を目的とした研究に対して研究費を支給する「地域課題研究助成」の制度を設けるなどの取り組みにより、学生・教員の自主的な地域貢献活動を推進し、地域の活性化に貢献していることは、評価できる。

ここがポイント

  • 市との連携協定のもとで「天理市行政施策貢献学生認定制度」を創設し、市の施策や各種行事に自発的に参加し貢献した学生を「行政施策貢献学生」として認定している。
  • 教員による地域をテーマとした研究を促進する目的で、「地域課題研究助成」の制度を設けており、「附属天理参考館」収蔵資料を活用した研究やキャンパス周辺の文化遺産を生かした地域づくりに関する研究等、地域課題の解決を目的とした研究に研究費を支給している。
  • 地域貢献に自ら取り組める環境を大学として整えることで、学生・教員による自主的な活動を推進しており、地域の活性化に貢献している。

大学からのコメント

天理大学の建学の精神に基づく、三つの柱「宗教性」「国際性」「貢献性」のうちの一つである「貢献性(他者への献身)」を果たした学生に対し、天理市が「行政施策貢献学生」としての認定活動を行っている。この認定制度は、2015(平成27)年の天理市と天理大学が包括連携協定を締結後創設され、2022(令和4)年度末までに、104名が認定を受けている。認定された学生のなかには協定校からの留学生も含まれており、海外の学生にも「貢献性」を伝える活動になっている。なお、2022(令和4)年度の表彰には、2023(令和5)年4月に天理大学と統合した天理医療大学学生の「世界アルツハイマー月間ライトアップin天理」も含まれている。統合により、従来の天理大学にはなかった医療分野などでの活躍の幅も広がるであろう。今後も、認定活動においても新規事業がうまれ、学生の新たなアイデアを実行する活動として大いに期待ができる。 また、学生の貢献だけではなく、教職員も研究や日々の活動で地域課題の解決に向けた取り組みを行っている。 天理大学の南側に2022(令和4)年3月に開村した「なら歴史芸術文化村」とは、奈良県と連携協定を2019(令和元)年7月に結んでおり、開村から様々なイベントに協力を行っている。10月と11月には「なら歴史芸術文化村」との連携による寄附講座を実施し、学生自身が「貢献性」を発揮する際の一つの切り口として、芸術や文化、施設のあり方を考える絶好の機会となった。 その他にも、「地域課題研究助成」の制度を活用し、教員が研究を進めているが、一方で地元天理市にある医療機関とも連携協定を結び、地域医療機関と本学の結びつきから、新たな研究が行われる事と、新設の医療学部との関わりが今後、期待される。また、2018(平成30)年に私立大学研究ブランディング事業で採択された研究課題についても、地元天理市を中心として継続し研究を行っている。 「行政施策貢献学生」制度の表彰は学生が対象になっているが、2022(令和4)年度に表彰された「ワールドフェスティバル天理2022」には、様々な形で教職員のサポートがあり、学生が活動を展開した。地域と学生、教職員が一つなり「貢献性」を発揮できる活動が今後更に発展することを期待する。

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