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附属図書館・博物館における特徴的な資料の所蔵と教育研究活動への活用

私立 天理大学

基準8:教育研究等環境

附属図書館・博物館における特徴的な資料の所蔵と教育研究活動への活用

天理大学
種別 大学評価
年度 2022年度
区分 私立
規模(収容定員) ~4,000人
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取組み事例

世界のさまざまな地域に住む人びとの生活や歴史を知り、互いの心を理解することを目的とした博物館「附属天理参考館」及び「附属天理図書館」において、世界各地の生活文化資料・考古美術資料や国宝・重要文化財を含む貴重な資料等を多数所蔵し公開するとともに、これらの資料を教育・研究に活用している。例えば、現物の古文書を用いた実践的な授業の実施や宗教文化・日本史分野での新たな研究成果につながっていることは評価できる。

ここがポイント

  • 「附属天理参考館」では、世界の人びとの生活や歴史を知り互いの心を理解することを目的に、各地の生活文化資料・考古美術資料の収集・研究・展示を行っている。
  • 「附属天理図書館」は、国宝・重要文化財を含む、世界的に貴重な和書・洋書や文書類を多数所蔵し一般にも公開している。
  • これらの資料を積極的に活用しており、現物の古文書を用いた授業により学生に実践的な学びを得させているほか、幅広い分野の資料を活用した研究により、新たな研究成果を生み出している。

大学からのコメント

天理大学附属天図書館は、1924(大正13)年10月、創設者の中山正善天理教二代真柱が、図書館の設置と、図書収集・整理を打ち出したことに始まる。1926(大正15)年9月末、館名を「天理外国語学校附属天理図書館」に、後に「天理大学附属天理図書館」と改め、現在の図書館の建物は1930(昭和5)年10月に竣工し、2023(令和5)年2月には、国の登録有形文化財に登録された。 開設の当初より、天理教教義や一般文化の啓蒙に広く関与し、純粋に宗教学や各国語学・文学等を中心とする研究図書館、公開図書館として各方面への活動を続けている。 『天理図書館善本叢書』『天理図書館綿屋文庫俳書集成』をはじめとする館蔵本の複製出版、毎年の開館記念展開催等、多彩な活動を展開している。国立情報学研究所の目録所在情報サービスにも参加し、本館のコレクションの特色の一つである和漢古書の書誌情報を登録するなど、学術研究情報への貢献にも努めている。 現在、文学部各学科の授業において、図書館が所蔵している貴重な資料を用いて講義や実習を取り入れている。学生は、貴重な資料を目の当たりにし、講義、実習を受ける貴重な経験を積むことができている。 一方、天理大学附属参考館は、1930(昭和5)年、天理外国語学校の中に設けられた海外事情参考品室の活動を起源としている。創設者の中山正善は、天理教を海外に広める人材の育成には言葉の習得だけではなく、現地の風俗・習慣もあわせて学ぶことが必要だと考えられた。現在は、約30万点にも及ぶ資料を収蔵する博物館となり、広く一般に公開している。2001(平成13)年11月、現在の建物が完成し、収蔵資料の中から約3,000点を「世界の生活文化」・「世界の考古美術」の2部門にわけて展示している。また、特別展・企画展や公開講演会「トーク・サンコーカン」など、さまざまな活動を行っている。 現在、博物館学芸員課程の授業において、天理参考館が所蔵する資料を用いて、実習等を展開している。 また、2023(令和5)年3月に附属天理図書館・附属天理参考館との定例協議会設置について、全学協議会で承認され、大学・附属天図書館・附属参考館が新たな連携を模索することとなった。それぞれに貴重な資料が所蔵されており、その物を直接みたり、触れたりしれながら学べる環境を大切にしつつ、今後の更なる連携強化を期待する。

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