禅の教えを基盤にした独自の歯学教育
取組み事例
必修科目として「宗教学」を設置するなど、仏教精神、特に禅の教えに基づく精神に則り歯学教育を実践している点は、当該歯学教育課程の特色として評価できる(評価の視点1-1)。
ここがポイント
- ・禅の教えに基づく教育を行うことによって、豊かな人間性と倫理観を持った歯科医師の育成を目指している。
- ・『宗教学』を必修科目として全員が履修している。
大学からのコメント
本学は、1876(明治9)年に創立された「曹洞宗専門学支校」を母体とする学校法人愛知学院により1953(昭和28)年、曹洞宗の開祖道元禅師七百回大遠忌記念事業として開学し、今年、創立150周年の節目を迎える。
本学歯学部は、1961年(昭和36年)の学部開設以来、本学の建学の精神である「行学一体・報恩感謝」を歯学教育の分野で実践し、真に国民の歯科医療に貢献し得る幅広い知識と卓越した技術を有し、生涯にわたって自己研鑽に励む強い意識を持つ人材を養成するとともに、国際社会においても優れた貢献をなし得る高度医療人としての歯科医師、及び歯科医療や歯科医学の教育・研究におけるリーダーとして活躍できる優れた人材の養成を目的としている。
これら本学の理念・目的及び歯学部の教育理念・目的に基づき、国民の求める歯科医師養成を行うために、個性化と多様性の視点から、「①倫理観を持った人間性豊かな歯科医師の養成」、「②学際的教養を身に着けた歯科医師の養成」、「③歯科医療技術に習熟した歯科医師の養成」、「④国際貢献と地域歯科医療への協力」の4項目を教育の理念としている。
特に1・2年次には、宗教学や心理学を通じて、歯学の専門知識に加え、自己理解や他者理解を深める学びの場を設けている。宗教学では、曹洞宗の教えを通じて感謝と共生の心を養い、倫理観や人間性を育むことに重点を置いている。この学びは患者との関わりにおいて重要な心の姿勢を育むため、歯科医師としての資質向上に資する。心理学では、自己の心理的な理解と成長を深めることで、患者理解とコミュニケーション能力を向上させ、より良い診療の基盤を築くことを目指している。
これらの教育を通じて、歯学部では専門知識の教授だけでなく、人間的成長を支援し、患者に寄り添う歯科医師の育成を目指している。