障がい学生のニーズに応じる諸施策
取組み事例
障がいのある学生への修学支援について、「障がい学生支援コーディネーター」を配置して、個別面談を通じて障がいの特性に応じた支援を行っている。また、支援の質向上を目的として、修学支援関係者と支援を受けた学生による懇談会を定期的に開催しており、学生の支援スタッフが障がい学生の意見を聞いて、支援の質向上につなげている。これらは、「Kandai Vision 150」の政策目標に沿って当事者と支援者が同じ理解に立ちながら、実際のニーズに応じた適切な支援を実現するものとして評価できる。
ここがポイント
- ・「障がい学生支援コーディネーター」を配置し、個別面談を通じたきめ細かな修学支援を実施しており、「Kandai Vision 150」で掲げる「大学教育のユニバーサルデザイン化の推進」を具体化している。
- ・修学支援関係者と支援を受けた障がい学生との懇談会を定期的に開催し、当事者の意見を支援内容に反映することで、支援の質向上につなげている。
大学からのコメント
関西大学学生相談・支援センター(以下、「センター」という)は、2013年に開設されました。センターには、2つの大きな機能があります。1つめは、総合相談窓口、2つめは、障がいのある学生に対する修学支援窓口です。
2016年4月には、障がいのある学生に対する修学支援基本方針及び同ガイドラインを制定しました。基本方針では、1学生の自立に向けた修学支援、2すべての学生の学びと成長のため、学生が互いにサポートしあえる環境づくり、3障がいのある学生に対する修学支援を通じた大学全体の教育力・学生支援力の向上を掲げています。
センターの特徴として、1つめは、学生部ではなく教務を担当する学事局に置かれていること。修学支援は必然的にカリキュラムや講義に関することが多く、教員との距離が近いこと、教務事務職員との連携がとりやすいことといったメリットがあります。2つめは、センターに障がい学生支援コーディネーターを配置し、情報保障などの業務では、研修を受けた学生支援スタッフが大きな戦力となっていること。3つめは、障がい学生支援コーディネーターによるFD、SD研修を学内各部署からの要請により行っており、徐々に学内ネットワークが築かれていること。障がい学生支援業務は、所属学部・研究科、各関係部署、教職員そして、関係者をつなぐコーディネーターが必要な情報を共有し、それぞれがそれぞれの役割を果たすことで成り立っています。
基本方針1の自立に向けた修学支援では、学生に自らの困りごとや必要とする具体的な支援を他者に伝える能力の向上に結びつく支援を心掛けています。このことは、支援にかかわる学生支援スタッフも障がいのある学生の姿に学ぶ面が大きく、基本方針2にも結びついています。障がいのある学生が一方的に支えられるのではなく、互いに影響を与えあい成長しています。また教職員も好影響を受けています。障がいのある学生のためにと行った改善が授業全体の質を向上させたと教員が感じたり、多様な学生に対する職員の学生支援力を向上させてもいます。
相手の言葉に耳を傾けることから始まる支援は、かかわる人の心を開き、相手を理解しようと努める姿勢を育んでいます。建設的対話が合理的配慮の基本となっており、相手の想いを受け止め、なにが出来るか話し合うことは、構成員すべてを成長させ、大学全体の教育力・学生支援力を向上させています。