設立経緯や今後の課題まで、さまざまな観点から沖縄大学を深く学ぶ授業の展開
設立経緯や今後の課題まで、さまざまな観点から沖縄大学を深く学ぶ授業の展開
大学評価
2020年
~4,000人
取組み事例
2005(平成17)年度より、選択必修科目として「沖縄大学論」を開講し、戦後の米軍統治下のもとで誕生し、困難な中で発展してきた大学の自校史のみならず、理念に則して大学のこれからを考える地域共創・未来共創といった課題を取り扱うなど、学生に「沖縄大学で」学ぶ意味を考えさせる中で理念・目的を伝える有意義な教育を行っている。また、2018(平成30)年度には、大学の創立60周年記念として、講義の記録をまとめた『沖縄大学論』を刊行し、受講生のほか関係者にも配布している。沖縄社会との関わりをオムニバス形式でさまざまな観点から教え、大学を深く知る中で理念・目的の理解につなげる教育は学生からも好評であり、刊行物を通じて講義の内容を学外にも周知していることは、評価できる。
ここがポイント
- ・学生に「沖縄大学で」学ぶ意味を考えさせる「沖縄大学論」では、戦後の米軍統治下で誕生し、困難な中で発展してきた大学の自校史のみならず、理念に則して大学のこれからを考える地域共創・未来共創といった課題を取り扱うなど有意義な教育を行っている。
- ・大学の創立60周年記念として、講義の記録をまとめた『沖縄大学論』を刊行し、講義の内容を学外にも周知している。
大学からのコメント
「沖縄大学論」では、①敗戦後の米軍統治下における沖縄大学の創設と発展、②日本復帰運動及び1972年の復帰に伴う困難な時期、③1978年以降新しい理念(地域に根ざし、地域に学び、地域と共に生きる、開かれた大学)の下に再出発した時期、④2008年の創立50周年に理念を再定義(地域共創・未来共創の大学へ)した時期から現在に至るまでという大きく4つに区分される沖縄大学の歴史をたどりながら、沖縄の高等教育の困難な歴史とその中における沖縄大学の歴史的な存在意義と地域共創・未来共創に向けた実践を考えていこうとするものである。
シラバスには、沖縄大学論の達成目標を次のように記している。
・沖縄大学の歴史を通し、戦後の沖縄社会について理解できる。
・沖縄大学の理念「地域共創・未来共創」を理解でき、地域共創・未来共創のキャリアを想定することができる。
・先輩の講話を聞いて、自分の学生生活や学ぶ姿勢を点検することができる。
毎回の講義の中で、沖縄大学が米軍統治下において沖縄で初めての私立大学として、一人の創設者嘉数昇先生の郷土を思う情熱により立ち上げられたこと、沖縄大学の発展が琉球政府の高等教育政策を切り開いたこと、政府の復帰指針に抗して私学の独立を守ったこと、沖縄大学の存続には多くの人々の支援があったこと、先輩たちが戦後の厳しい状況の中希望を抱き勉学に励んだことと等を知るとき、受講学生は押しなべて、「沖縄大学に誇りを持った」「先人に感謝の念が湧いた」「志を持って行動する勇気を得た」「戦後の沖縄の歴史が具体的にわかった」「学生時代を大切に過ごしたい」「地域と沖縄大学に貢献できる人間になりたい」等と感想を述べる。
開講以来15年以上が経過したが、沖縄大学論の意義と重要性は変わっていない。