地域密着型の包括ケアモデルづくり
取組み事例
豊明市、独立行政法人都市再生機構、藤田医科大学の3者が相互に包括協定を締結し、地域医療福祉拠点の形成に向けた取り組みである「けやきいきいきプロジェクト」を実施している。同プロジェクトでは豊明団地に多数の学生が居住し団地自治会主催のコミュニティ活動に参加する事業を展開しているほか、「ふじたまちかど保健室」を同団地に設置し、大学による地域包括ケアモデルづくりを目指して、看護師などの専門職による医療・健康・生活・趣味の講座などを実施しており、地域密着型の連携として評価できる。
ここがポイント
- ・地域包括ケアモデルづくりのために、地域に密着した取り組みを実施している。
大学からのコメント
2020年日本国際交流センター「第1回アジア健康長寿イノベーション賞国内優秀事例」に選出されました。
地域包括ケア中核センターの概要
「地域包括ケア」を担う人材養成と地域社会貢献を重要な課題として捉え、2013年2月に「藤田保健衛生大学 地域包括ケア中核センター」を設立しました。
地域包括ケアシステムの自助や互助を進めるために、介護予防・健康増進、生活支援、住まいへの支援実施のため2013年に市と包括連携協定、2014年には隣接する豊明団地を管理する都市再生機構(以下:UR)中部支社と包括協定を結びました。
保健室、学生居住、けやきいきいきプロジェクト
2014年に本学と豊明市は住民ニーズ調査し、2015年4月に「ふじたまちかど保健室」を設置し大学運営によりスタート。同時に本学学生と教職員が団地4階・5階空き室に居住しながら地域課題を共有し、課題解決支援する「学生居住おとなりプロジェクト」を開始しました。同時に団地周辺の地域課題共有と解決の場「けやきいきいきプロジェクト」を発足し、行政が中心となり、大学、UR、団地内自治会、団地診療所医師、民生委員、包括支援センター、社会福祉協議会、民間企業など20名以上が毎月定期会議を開催しています。
「ふじたまちかど保健室」では、大学教職員等(看護師、理学・作業療法士、ケアマネジャー)が平日毎日常駐。開所7年経過し、健康講座、個別相談を中心に活動しています。ミニ講座の内容は日替わりで、医療介護専門職や住民講師が行っています。
学生居住では、これまでのべ141人が居住し、今年度は学生42人が居住しています。コロナ禍においても学生ひとりあたり平均42時間の地域貢献活動を実施しています。
平時の活動は、高齢者スマホ講座、買い物支援、生活支援、防災訓練、寺子屋、クリスマス会などのイベントを行っています。学生側は多世代とのコミュニケーションが上達し、食事や会話の交流の中で「病気だけでなく生活を診る視点や地域課題」を学んでいます。
今後の展開
保健室への来室困難な地域や近隣自治体には出張保健室を実施しており、依頼数が増加しています。自治体、地域の高校や、小学校、障害者施設、団体等からの連携依頼が増え、地域包括ケアだけでなく地域共生社会の実現にむけさらに展開しています。