2 教育の内容・方法・成果
学習成果の直接評価を行う特色ある取組み
取組み事例
学習成果の直接評価を行う取組みとして、「教学IRセンター」が中心となり、カリキュラムマップで規定した学位授与方針と授業科目の関連度及び科目ごとの成績データを収集・解析して、「配当年次DP割合」「個人別単位倍GP・DP総得点の分布」及び「個人別単位倍GP・DP得点率の分布」を作成して、これらの分析を行い、その結果をFD研修会や学科会議で共有を図っている。くわえて、各科目で学ぶことができる専門知識の特徴を色分けによって視覚的に表した「修学カラーマップ」と、それを基にしたStep GPAによる修学アセスメントも導入することで、学生個人の特性や評価を可視化しており、これらの結果を教育改善に活用している点は特色として評価できる(評価の視点2-21)。
ここがポイント
- 学位授与方針と授業科目の関連度及び科目ごとの成績データを収集・解析して、学習成果を可視化している。
- 各科目で学ぶことができる専門知識の特徴を色分けによって視覚的に表した「修学カラーマップ」と、それを基にしたStep GPAによる修学アセスメントを導入し、学生の特性や評価を可視化している。
- 把握した結果は学科で共有し、教育改善に活用している。
大学からのコメント
ディプロマ・ポリシーに明示した学習成果を把握するとともに、その結果に基づいて教育の改善を図るため、2022年度自己点検・評価結果に基づき学長から学習成果を直接評価できるシステムを開発するよう改善指示を発出した。これを受け、教学IRセンターがカリキュラムマップに定める科目とディプロマ・ポリシーとの関連度や成績データを解析し、ディプロマ・ポリシーに明示した学習成果の習得量・習得率と教育課程における構成比率を可視化できるシステムを開発した。各学部・各学科において同システムの解析結果に基づき自己点検・評価を行い、その結果を活用し教育課程を改正するなど、学習成果の向上に向け教育改善を図ることができた。
現在は更に改良した「麻布ディプロマポリシーフィードバックシステム」の開発を終えており、2025年度から各学生にフィードバックすることで、学生自らが学習状況を振り返り、学習成果の向上に取り組むことのできる環境の構築することとしている。
このほかの学習成果の測定方法として、修学カラーマップとそれに基づいたStep GPAのほか、主に科学基礎力を測定することのできる直接評価指標「サイエンスリテラシーテスト」と行動特性を測定することのできる間接評価指標「コンピテンシーテスト」などを通じ多角的に測定するとともに、その結果に基づき教育改善に努めている。