1 使命・目的
専攻の姿勢の明確化と戦略への反映
取組み事例
社会的課題解決に参加する人々に対して、起業の促進を図ることにより、人生100年時代のキャリア形成の支援を行うという姿勢を明確に示し、学生募集の促進等の戦略に反映している点は特色として評価できる(評価の視点1-2)。
ここがポイント
- 社会的課題解決に向けた起業促進により、人生100年時代のキャリア形成を支援することを明確化している。
- この姿勢を学生募集等の戦略に反映している。
大学からのコメント
本研究科は、革新的なアイデアにより社会的課題解決を行う、社会起業を推進するセンターとなることを目指している。そのために本研究科は、社会起業促進のためのノウハウを提供するだけでなく、社会起業のエコシステムを整備し、同時に、社会的課題解決に参加する人々に対して、「起業」の促進を図ることによって、人生100年時代のキャリア形成の支援を行いたい。
日本国内には多くのMBAコースが存在するが、諸外国で散見される「社会起業に特化したコース」は未だほとんどない。社会起業について学び、研究したいというニーズは顕在化しつつあり、企業においても、新規事業開発のためにはそのような社会的ニーズに対応する必要があるとの認識が一般化しつつあるものの、社会起業の高度専門職業人になるための自己投資については、あと一歩が踏み出せないでいる社会人も多いと認識している。そうした社会人を支援し、共に社会的課題を解決していきたい。
本研究科では、MBAのコアカリキュラムに沿った授業科目群と、社会起業に必要な授業科目群を用意している。さらに経営学の初学者向け科目を用意し、オンライン授業や国立大学並みの安い学費など、社会人学生に配慮してきた。またPBL(Project Based Learning)等のアクティブ・ラーニングを重視しており、フィールドワークやプロジェクトマネジメントの演習を通じて、社会的課題解決のために実効性のある事業計画を作成できるようにしている。
本研究科は、学生募集の主要な対象として社会人を想定しているが、日々の仕事や生活が多忙なため、大学院進学に対してあと一歩が踏み出せない社会人も多くいることを想定し、具体的な学習・研究のイメージを伝えるために、「社会起業フォーラム」、授業公開、頻繁な入試説明会、SNSでの事例紹介といった様々な取り組みを行ってきた。青年会議所などの地域団体を通じたプロモーションも行ってきた。さらには論文誌『社会起業研究』を発行し、教員の研究成果の公表に努めてきた。今後は、本研究科での学びを伝えるために研究成果の発信にさらに力を入れるとともに、修了生の起業実績の紹介に注力していきたい。(※2025年4月現在)